ゆうびん屋 人物紹介

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の物語は
星が元に戻ってから3年後の話。

3年前星が元にもどったが、それは全てではなかった。
博士が工場で実験や武器の製造で消費した「材料」分は元には戻らなかったのだ。シュロの家族はそのなかのひとつ。彼が目覚めると父と母はどこにもいなかった。
当時シュロは10才。
両親を亡くしたシュロは叔父の家に引き取られる事になる。
結婚はしているが子供の居ない叔父はシュロをわが子のよう育ててくれる。だがシュロは本当の両親のように甘えて接する事ができずにいる。また、叔父に迷惑をかけまいと叔父の仕事を手伝いたいと願い出る。
その後、郵便局員になるための試験を受け最年少でゆうびんやの一員になる。町ではこんな子供に大事な手紙をたくしていいのかと不満を口にする者もあったが叔父はそんなシュロを応援し、いつでも味方でいてくれた。

事を始めて2年。真面目な仕事ぶりが認められたのか近隣の回収だけじゃなく、隣街や遠方の回収もまかされるようになる。少し自信がついてきたシュロは手紙の回収先で少女に出会う。手紙を投函せず自分で本部まで持っていく彼女の行動が理解できないシュロは、「自分が信用されていないんじゃないか」と考えるようになるが・・・・。

【手紙の少女】
手紙を投函せずに本部までとどけることを日課としている。半分は散歩が目的。町や森を見て歩くのが好き。いつもこっそり家を抜け出して手紙をとどけに来ている。
手紙の相手は大切に思っている人だが、3年前に別れてから会っていない。今は手紙が唯一のつながり。
見た目はほんわーとして大人しそうだが実はかなりのおてんば。
母を幼い頃に亡くしている。目の色は父ゆずり、髪の色は母ゆずり。

 

【ゆうびんやの少年】
歳のわりに大人びた外見だが中身は子供。
意地っ張りで強がりで、少々思い込みが激しい。子供扱いされるのが嫌い。10歳で両親を亡くし叔父にひきとられている。 今は叔父・叔母と3人暮し。
叔父の事は尊敬している。職場では敬語で喋るように教えられたので郵便局内では叔父に敬語を使う。叔母の焼くブラウニ−が好き。最近ちょっと反抗期。そはかすは母ゆずり。


m e m o
【手紙と国】この国では手紙を頻繁に交換している人達が多い。今日あったこと、最近思い出した事を知人に知らせるのがこの3年で根付いた国民全体に浸透している習慣だ。大切な人を忘れないように、忘れられないように記憶や思い出を守っているのかもしれない。町の想い出を記憶する宝石がこの国で大切にされているように町の人にとって日々の幸せな出来事の積み重ねがなにより大切なのだ。
になみに、郵便局には切手や葉書以外にちいさなお菓子やジャム、文房具、おもちゃなども売っており“荷物”としてだが送れるようになっている。それを目的に買い物にくるお客もいるくらいだ。国外への荷物便は数が少ないが、国内は手紙同様に毎日配送されている。

【ひとこと】
このお話はヒトリの国を読んでから読むと別のたのしみかたができるかもしれません。
それでは、ここまで読んでくれてありがとうございます。
つたない作品ではありますが楽しんでいただけると幸いです。
そして一言や感想などをいただけると大喜びです。

2007/11/11 こうたかとも

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